10/19(木) 第20回朝活「人生を彩る着物のススメ」きもの蔵人みやもと 専務 宮本曜子さん

鎌倉・大町で染物屋として暖簾を拡げて140年余り。伝統を守り、時代の変化に対応しながら着物の素晴らしさを伝え続けて来られました。お客様のニーズに応えるサービスの作り方から着物の着こなし術まで。幅広く語って頂いたあっという間の1時間でした。

①はじまり

創業144年の宮本家に嫁いで今年で35年。「きもの蔵人みやもと」4代目のご主人との出会いは高校の同窓会で。それまでは、英国やフランス語を勉強して世界を目指し、着物とはまったく縁のない人生を歩まれていた。友人達が週休2日制で会社勤めをする中、家業を継ぐからには、それ以上の収入を立てなければ意味がないとご主人と目標をたて、お店の企業化への努力をスタートした。

②家族経営からの転換

ご主人と企業化の目標をたてたものの、すぐに家族経営からの転換は難しかった。ご主人がメンズショップを立ち上げたのをきっかけに、経理を担当。まだ当時珍しかったコンピュータを導入し、子育てをしながら呉服店の経理も任されるようになる。

③「1つでも多くの悩みを解決して、1人でも多くの方に着物を着てもらいたい」

先代から運営を引き継ぎ、本格的に企業化を始めた頃は、すでに着物離れが進んでいた為、「どうして着物を着なくなってしまったのか」のアンケート調査を実施。その結果、

*着物を着る機会がない
*着物を着られない、着るのが面倒
*手入れが大変
*保管ができない

それらを解決する方法を提案すれば、もっと着物を着てくれる人が増えるのでは?

*着物の手入れ
*着付け教室の運営(1回 ¥2,500×12回コース)
*茶道教室の運営
*着る機会を増やすイベントの企画(お食事会、歌舞伎)
*都内お客様向け月1回の「着物相談室」開催

*着物を預かるための保管庫の創設
→10,000枚の着物をコンピュータで環境管理できる着物専用保管庫をソフトから開発。
*着物レンタルサービス
→今でこそ鎌倉にはたくさんの着物レンタル店があるが、当時は他に1店舗しかなかった。
売上よりも「着物の良さを1人でも多くの方に知ってもらいたい」を重視。すべて正絹で揃え、きちんと着付けしたもの(スキップできるくらい!)を提供することにこだわりを持っている。

④現在の着物周辺事情

お客様のニーズは大きく分けて2種類
1.お茶のお稽古など正統派の着物を必要としている方
2.成人式の振袖を購入される方
→時代とともに振袖購入事情も変化

「きもの蔵人みやもと」では、毎月展示会を開催。毎回アイテムを変え、今のうちに見ておいて欲しい物などをご紹介。自分好きなものはどんなものかと、実際に見て目を肥やすことが大切。

⑤50歳から60歳は着物オススメ世代!

代謝が落ちてくる40代後半からは着物オススメ世代。洋服は魅力を強調する文化。着物は包み隠す文化。今まで似合っていた洋服がピンとこなくなった時、気になる部分をうまくカバーしてくれる。ただし、若々しさを求めるなら洋服を。年相応の魅力を出したい時は着物がおすすめ。

着こなしポイント
*絶対にウエストを強調しない(お尻が目立つ)
*胸はきちんと抑える(特に浴衣の時)
*ウィッグを使って簡単・きれいにセット
*着付けは自分で。着心地の良い感じを自分で知るのがベスト。

⑥質問コーナーでは、時間をオーバーしてたくさんの質問が出ましたが、全て丁寧にお答えいただきました。

その一部から
◆鎌倉やほかの場所でも、お友達と着物を着ていくのにおすすめはありますか?

*歌舞伎。目が肥えている人が多く集まるので、着ていて楽しい。
*鶴岡八幡宮の巴会茶会(毎月10日)
参加費¥3,500、違う流派3まわれてお得。
*鎌倉大仏の献茶式(5月20日ごろ)
野外の大きなお点前は、見応え充分。
*きもの蔵人みやもと イベント
ランチ会→11/7、30開催予定。
歌舞伎鑑賞会→来年1/20、チケット希望は12月初めまでにお申し込み受付。
展示会→11/16-19。今回は湯葉懐石を無料で。予約制。お問い合わせはお店まで。

 

 

この秋一番の冷たい雨が降る寒い朝でしたが、宮本さんのウィットに富んだお話や、1つの質問に10のボリュームでお答え頂いた質疑応答から、
「1人でも多く方に着物の良さを伝えたい」との思いが伝わってきて、場が熱くなるのを感じました。

時代とともに変わるお客様のニーズを丁寧にすくい取り、柔軟に対応してきた懐の深さは、伝統を受け継ぎ守る姿勢と相まって、仕事をうみだす気づきに溢れていたと思います。

学生時代は、海外に目を向けていたと言う宮本さん。嫁いだ先は、老舗呉服店と真逆のようですが、お店には日本の伝統文化を知りたくて、海外のお客様も多数おみえになり、得意の英語で対応されていると聞きます。そんな宮本さんの凛とした姿勢にも、とても刺激を受けました。

2017-10-28 | Posted in 朝活・勉強会, 活動No Comments » 

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